約3年半ぶりにUser Conferenceをリアル開催!
コロナ禍の影響でなかなかリアルイベントができずにいましたが、この度ついに開催することができました。今回は、日本語セッションだけでなく、英語ワークショップも同時開催です。
この 3年半の間にも、Kintone新規契約ユーザー様が着実に増え続けたこともあり、今回はなんと前回の倍以上となる約 60名ものお客様にご参加いただきました(2019年の開催レポート)。
以下、参加者アンケートの一部です。
・「HRに Kintoneを再度紹介して、活用させたい」
・「現在作成中のアプリにプラグインが活用できないか検討したい」
・「経理処理、HR関連手続きなど、諸々の紙ベースの社内手続きを簡素化したいです!」
・「他の参加者の方とコミュニケーションを取りやすい良いイベントだと感じました。」
今回のイベントが、Kintoneの新しい活用用途を見出すきっかけや、お客様同士のネットワーキングの場としてもお役に立てたのであれば幸いです。
当日のプログラム(日本語)
- オープニングトーク
- ユーザー企業の活用事例紹介、パネルディスカッション
- Kintoneの活用を一歩前進! プラグインのご紹介
- ネットワーキング(参加自由)
オープニングトークの様子
ユーザー企業によるKintone活用事例のご紹介
3社 3名のユーザー企業様とともに、ご利用中のアプリや活用範囲拡大のノウハウ、他製品との連携事例など、多岐にわたる内容でパネルディスカッションを実施しました。
#1. 「社内の Kintone屋さん」が社員に寄り添う!利用範囲拡大の秘訣とは?
昨年、創業 50周年を迎えた Wakunaga of America, Co., Ltd.,は、高品質で健康をサポートするニンニクサプリメントを販売しています。コロナ禍真っ只中の 2021年に Kintoneをご契約いただき、現在は 24名でご利用中です。Kintone導入前は、紙の書類やメールでやり取りする承認プロセスに課題を感じていました。そこで、とっかかりとして Project Applicationの運用からまずはスタートしてみることに。
Accounting Manager Thai氏
最初は社内からの抵抗も少なからずあったようですが、Kintoneで運用するベネフィットをメンバーが次第に実感し始めます。そうして Kintoneが社内に根付き、利用範囲が拡大していきました。
<< 業務改善に悩める社員に寄り添う「社内の Kintone屋さん」が果たす役割 >>
Kintoneの利用に慣れてくると、「この業務でも使えないか?」と、色々な部署から相談が増えていきました。そこで、社内で Kintoneに詳しいメンバーが、社内とベンダーとの仲介役として、社内の業務フローを理解し、抱えている課題ややりたいことを取りまとめ、それをベンダーに伝える役割を担うようになります。いわば「社内の Kintone屋さん」です。
承認プロセスを洗い出し、整理した表を説明する Thai氏
「これは私の体験談なんですけれど、仮に各部署が個々に Kintone のアプリ構築ベンダーとやりとりをするとなると何かと時間がかかり、開始後のフォローも通常業務に紛れて途切れやすくなってしまうだろうという懸念点がありました。そこで、Kintoneに詳しい担当者が仲介役として間に入ることにしました。すると、完成形のイメージを共有しやすかったり、手戻りが少なかったりと、何かとスムーズに進むんですよね。運用開始後も、出来上がったアプリは最初から完璧なものではなく、使っていくうちに追加や修正が出てくるものなので、そういった要望の取りまとめも担っています。」
「社内の Kintone屋さん」のご活躍のおかげで、要件把握からアプリ開発までに要する時間が短縮でき、よりスピーディーに社内の業務改善が実現していった、という事例を発表いただきました。業務改善には終わりがないので、こういった役割の方が社内にいらっしゃることは、我々においてもとても心強いです。
#2. 店舗でのペーパーワークを年間 750時間も削減!
Kura Sushi USA, Inc.は、カリフォルニアとテキサスを中心に、全米に 46店舗もの回転寿司レストランを展開しています(2023年5月末時点)。州政府の最低賃金の引き上げやレストラン業界に多くみられる従業員の頻繁な入れ替わりに伴い、年間 6,000件もの店舗従業員のステータス変更作業が発生しています。Kintone導入前はすべて紙で管理していましたが、Kintoneに運用を切り替えたことで、次の効果が現れました。
プレゼンテーション資料より(*EECF: Employment - Employee Change Form)
従業員の署名には、Kintone連携プラグインの「DOODLE 2」を採用。Kintoneアプリ上で電子署名が可能という発表に、参加者から「へぇ〜!」という感嘆の声が聞こえてきました。Kintoneの標準機能に様々な機能を追加できるプラグインの活用により、さらに Kintoneを使いやすくすることができます。
<< カスタマイズにより、Kintoneのデータを基幹システムにワンクリックで連携 >>
Kintoneアプリで承認された経費精算や請求書のデータを、アプリ上の「Upload」ボタンクリック一つで経理システムに自動でデータを流し込めるカスタマイズを実現。アプリ内のデータをファイルに書き出し基幹システムにアップロードする手間の削減にも成功しています。
Senior Vice President of Corporate Operations 髙田氏
「他にも基幹システムがあるので、それらと Kintoneとの連携も今後進めていきたいです。また、出張精算で必要なレシート情報の自動読み込みも、OCR連携で実現させようと検討中です。既にいくつか利用していますが、Kintoneの無料プラグインも積極的に取り入れて、今あるアプリをさらに改良して使いやすくしていきたいです。」
Kintoneの標準機能で足りない部分はプラグインで補完し、他システムとも上手に連携させながら、ユーザーが使いやすいシステムへと進化させていく同社。現在すでに 70ものアプリを社内運用中で、「そんなにたくさんのアプリをどのようにユーザーに浸透させたのか」という参加者からの質問に、「ユーザーにメガヒットするアプリを作るぞ!という気持ちがまずは大事」という髙田氏のコメントがとても印象的でした。
#3. たった二つの Kintoneアプリで、業務の属人化・対応漏れを解決!
日本のみならず、米国でも大人気のお好みソースなどを製造・販売するOtafuku Foods,Inc.。2018年から Kintoneをご利用中です。Kintone導入前は、PO関連の業務は一人の担当者がすべておこない、印刷した POをファイリングして紙で保管。製造 / 購買部門へのリクエストは、指示書と口頭で実施していました。しかし、業務の属人化や紙での管理により、いくつもの課題を抱えていたといいます。
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担当者が急に会社を休むと業務が回らない
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次の工程の部署がステータスを把握しづらい
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ミスコミュニケーションで「言った言わない」や「対応漏れ」が発生
Office / Purchasing Manager 平井氏
<< データとコミュニケーションをアプリに集約し、同じ情報を見て会話ができるように >>
そこで Kintoneの出番です。お客様からメールで届いた POは、紙に印刷して保管する運用から PDFファイルのまま Kintoneアプリに保管する運用に変更。さらに、紙の指示書や口頭で連絡していた内容もアプリに登録し、コメント機能を使ってやりとりすることに。すべての情報をアプリに集約したことで、依頼内容やステータスの管理まで、同じ情報を関係者で共有できるようになりました。その他、下記のような効果も現れています。
PO Management AppとProduction Planning Appの導入で様々な課題が解決
「会社全体で 30名ほどですが、部署をまたいで情報共有するのってすごく難しくないですか?各部署 3名くらいなのに、Kintone導入前は本当に情報共有が難しくって。それが今、納期の連絡や原料の入荷情報も全部アプリでシェアできるようになりました。データと紐づけて レコードのコメント機能で関連部署のメンバーと会話できるので、「言った言わない」もなくなり、それまでの課題が大幅に改善されているのを実感しています。」
「言った言わない」のコミュニケーションはお互いに辛いですよね。同社の他にも、紙やメール、口頭でのやりとりなど、コミュニケーションがバラバラだったものを Kintoneで一元管理することで、社内の風通しが良くなったという声をよくいただきます。コミュニケーションの改善にもお役に立てているようで嬉しい限りです。
Kintoneの活用を一歩前進! 連携プラグインのご紹介
Kintoneユーザー様にもっと便利に Kintoneをご利用いただきたいという思いから、Kintoneの連携プラグインをテーマに取り上げました。Kintone連携プラグインとは、Kintoneの標準機能では実現できないことを可能にしてくれる、Kintoneの拡張機能のことです。連携プラグインを活用することで、Kintoneでできることがぐっと広がります。
連携プラグインは大きく分けて 2種類あります。
2. パートナー企業が開発した有償のプラグイン (外部サイトに飛びます)
おすすめプラグイン
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帳票出力プラグイン(Docutone, RepotoneU Pro, Simple Print)
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krewシリーズ(krewSheet, krewDashboard, krewData)
ネットワーキング
プログラム終了後は、参加者同士が自由に交流できる場を用意しました。ユーザー事例のご登壇者様に詳しく話を聞きにいかれる方や、ユーザー同士でお互いの使い方やノウハウを共有される方など、積極的に交流を深めていただけたようでした。

About the Author
Hiroko
2006年親会社のサイボウズ入社、営業、営業企画、バックオフィスを経て2017年1月よりKintone Corpの一員に。 Client Support Specialistとしてお客様サポートや営業アシスタントを務める。2児の母。 2人目が生まれてからは在宅勤務で育児と仕事の両立を目指す。