2019 年 10月 23日(水)、ロサンゼルスにて、日系企業様向けユーザーカンファレンスを開催しました。ロサンゼルスでの開催は昨年に続き 2回目となります。(昨年の開催レポートはこちら

今回もたくさんの方々にご参加いただきました。中には、遠方のサンフランシスコからご参加いただいた方も!他社利用事例や Kintone Tipsのご紹介だけにとどまらず、ユーザー様同士でも活発に交流いただけたようで、アンケート結果からもご満足いただけた様子がうかがえました。

 

当日のプログラム

  1.   オープニングトーク

  2.   ユーザー様による活用事例のご紹介

  3.   Kintoneから最新のアップデート情報・Tipsのご紹介

  4.   ネットワーキング、なんでも相談会
 
 

1.  オープニングトーク

「楽しく働けないのは誰のせい?」多様な働き方時代の「新マネジャー論」

昨年大好評だった山田によるオープニングトークから今年も幕を開けました。今回のテーマは、ミレニアル世代の若者の属性や特徴を理解した上でたどりついた、「新マネジャー論」についてです。多様な価値観をもつ若者が主役になっていくこれからの時代において、マネジャー側に必要とされるだろう考え方などを語りました。

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サイボウズ米国法人(Kintone Corporation)社長  山田 理

 
これからどのような時代に向かっていくのか
新しい時代のマネジメントにはどのような考え方が必要とされるだろうか

 

長年にわたり組織をマネジメントしていく中でたどりついた考えを熱く語りました。今回のテーマに非常に関心をお持ちの方が多くいらっしゃるようで、参加者の中には頷きながら耳を傾ける方や、熱心にメモを取る方も。あっという間の 30分でした。

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※オープニングトークで語った内容は、下記の書籍で詳しく説明しています。

最軽量のマネジメント 山田 理【著】 サイボウズ式ブックス 

 

 

2.  ユーザー様による活用事例のご紹介

ユーザー様 4社にご協力いただき、Kintone 導入以前から現在までを、「Problem」「Impact」「Solution」「Benefit」の 4つの視点からお話いただきました。


#1.  House Foods America Corporation 

同社は、2016年に Kintoneを導入してから、営業活動報告、展示会出展記録、訪店記録、実績チャートなど、今日までじわじわと Kintoneの活用範囲を広げています。上記の活用を経て、部門間利用の「お客様相談室アプリ」立ち上げから現在までの道のりについて、築地氏にお話しいただきました。

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Sales Operations Manager 築地氏

 

<< チーム戦を可能にした、お客様相談室アプリの活用法とは >>

 

  • 「Problem」
    ベテラン社員の退職に伴う属人的な情報管理の改革が急務とされていた。
    お客様応対履歴は Excelで管理しメールで共有していたが、部門間での情報共有に
    頭を抱えていた。

  • 「Impact」
    お客様からのお問合せ内容について、誰に確認すればよいのかわからず、何度も
    部門間での確認作業が発生し、お客様をお待たせしてしまうことも。
    また、過去の応対履歴もすぐに探し出せない状況であった。


  • 「Solution」
    応対履歴をデータベース化し、クラウド上で一元管理。
    「応対中」や「完了」などのステータス管理
    スピーディーなデータベース検索
    Kintoneで実現。

  • 「Benefit」
    誰もがタイムリーに状況を把握できるようになり、お客様をお待たせすることがなくなった
    検索機能の利用により、過去の応対履歴も素早く確認できるようになった
    属人的な個人戦から、部門横断のチーム戦で迅速かつ的確な対応ができるようになった
    お客様への誠意ある対応に繋がり
    顧客満足度アップに貢献できていると感じている。

 


築地氏はスマートフォンからも Kintoneをご利用中で、「いつ誰がどの問い合わせを対応しているのかどこにいてもすぐに確認できるようになった」、ともおっしゃっていました。パソコンのみならずスマートフォンで Kintoneを利用することで、さらに活用シーンが広がっているようです!

 

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質疑応答

Q.「Excelから Kintoneに移行するにあたり、Excel入力に慣れていたメンバーに、どのようにしてKintoneへの入力を促したのか、またどのようにアドバイスしたのか教えてください。」

A.「Excelのデータは 10年以上前から溜まっていましたが、過去 5年分のみ Kintoneにデータ移行し、
完全に運用を Kintoneに切り替えました。最初は使い方についての質問は来ていましたが、そこまで複雑な使い方ではなかったため、わりとすぐに使ってもらえるようになりました。慣れの問題かもしれませんが、あれもこれもと欲張るのではなく、必要最低限でシンプルな入力項目にすると、新しいシステムに入力する抵抗が少なくすむのかもしれません。

 

新しいシステムを導入する際、抵抗がある人がでてくるのはごく自然なことです。日系企業で働く現地社員にいかに使ってもらえるかが成功のカギになるケースもあります。そういう方々にも抵抗なく使ってもらえるように、まずはマウス操作だけで登録できる業務から使い始める、というのも一つの手です!

 

 

#2.  Zojirushi America Corporation 

どの企業にも存在する申請/承認業務。煩わしい作業から解放されて効率化できたら、本業に割ける時間が増えて新しいアイデアを考える時間などにエネルギーを費やせるかもしれませんよね!そんな申請/承認業務の効率化を実現した同社の活用方法をお話しいただきました。

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<< 申請者/承認者 双方の業務効率化を実現した、Kintoneの活用方法とは >>

 

  • 「Problem」
    申請/承認業務のほとんどが紙ベースだったため、承認プロセスが滞るだけでなく、
    過去の書類管理が煩雑になっていた。
    アメリカはサインの文化が当たり前だと思っていたが、よく考えたら
    申請/承認業務に無駄な手間がかかっていることに気づき、問題意識を抱えていた。

  • 「Impact」
    申請者は、申請のためにオフィスに戻ってこなければならず、非効率さを感じていた。
    承認者は、誰かが申請書を持ってくるたびに業務が一時中断してしまい、困っていた。
    また、その場で承認か否かの判断をしなければならないため、細部まで内容を確認
    したうえで承認できていたか、後から不安になることもあった。

  • 「Solution」
    出張申請、旅費精算、小口現金精算、残業時間申請、休暇申請など、12 個あまりの
    用途で Kintoneアプリを運用。紙や Excelからの脱却に成功。

  • 「Benefit」
    申請者は、いつどこにいても申請可能となり、オフィスに戻る手間が省けた。
    また、過去に同様の申請があれば、データをコピーして必要箇所のみ変更するだけで
    申請業務を完了させることができ、申請業務が楽になった。
    承認者は、Kintone上で申請内容を受け取り、自分の時間をコントロールしながら
    集中して承認作業を進めることが可能になった。
    誰がいつ承認したか、データとしてログが残るため、紙で管理しておく必要がなく、
    過去の申請をいつでも取り出しやすくなった。

 


申請書類を紙から Kintoneにしたことで、その申請のしやすさから休暇申請も気軽にできるようになり、休暇申請率があがったのではないか、という声もあがっているようです。また、Kintoneを使ううちに、メンバーから、「Kintoneでこの業務も効率化できるのではないか?」という相談や要望も出てくるようになったと言います。

同社は、Excelで管理している従業員の個人評価シートも Kintoneで構築中です。これが完成すれば、各個人の評価シートをメールで集め、一つのシートにまとめるまでのすべての作業が削減でき、大幅な時間短縮が実現できるそうです! 

 

 

質疑応答

Q.「社員一人ひとりの評価や給料に関わる大事な情報を、誰に見せる/見せないのコントロールはどのようにやっているのでしょうか。」

A.「Kintoneのプロセス管理機能でコントロールする予定です。たとえば、面談中は情報をオープンにしておきますが、評価プロセスが進みステータスが変更になると、情報にアクセスできる人を限定するような設定にしています。

 

申請/承認業務は、申請者と承認者の双方の対応コストの他に、紙の申請書をファイリングするコスト、保管しておくコスト、探し出すコストなど、見えないコストが意外とかかっていたりします。デジタル化することで、それらの見えないコストの削減も期待できますね!

(参考:「手間が半減!承認プロセスの効率化を Kintoneで実現」DBJ Americas Inc.様  導入事例

 

 

#3.  Kobelco Welding of America Inc. 

生産工場を米州に持たない販売会社である同社は、営業メンバーを中心に 2016年から Kintoneをご利用されています。長年同社に勤務する現地のベテラン社員も、日常的にスマートフォンから Kintoneを使いこなしていらっしゃるとのこと!営業現場での活用について、石井氏にお話しいただきました。

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National Marketing Manager 石井氏

 

<< 顧客満足度アップにつながる、営業現場での Kintone活用法とは >>

 

  • 「Problem」
    お客様に提出するファイルはすべて社内のファイルサーバーで一元管理されており、
    社内にいる人しかファイルにアクセスできなかった。


  • 「Impact」
    外出先でファイルをお客様に提出する必要が出た際、営業は社内スタッフに電話や
    メールで問い合わせ、該当ファイルをメールで転送してもらっていた。
    増え続けるやりとりに、双方とも時間と手間がとられ、生産性も低下していた。
     

  • 「Solution」
    クラウドサービスである Kintoneを導入したことで外出先からもアクセス可能に。
    スマートフォンから Kintoneにアクセスし、検索機能で該当ファイルを特定後、
    そのまま Kintone上で直接メール送信できる仕組みをカスタマイズで実現。

  • 「Benefit」
    営業/社内スタッフともに対応コストの削減に成功。
    また、お客様への対応スピードがあがり、顧客満足度もあがったと実感。
    スマートフォンのみで業務を完結できるように工夫した結果
    、現地のベテラン社員
    にも受け入れてもらえ、営業ツールとして Kintoneが定着した。

 


同社の Kintone活用は第二フェーズへと突入しており、近年では Kintoneに蓄積されたデータの分析・活用を促がす仕組み作りに取り組んでいると石井氏は言います。具体的には、石油掘削機の稼働の割合や鉄の価格をチャート化(※)し、営業がさまざまな指標でデータを活用できるようにしているそうです。そうすることで、データに基づく説得力のある提案が商談時に可能となり、売上への貢献にも繋がっているとのことでした。

※同社にもご利用いただいている Kintone連携製品の「krewDashboard」についてはこちら) 

 

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質疑応答

Q.「ポータル画面に用意されていた Inventory Watch アプリとは具体的にどういうものでしょうか。」

A.「在庫管理を行うアプリです。米国内にある 6か所の在庫拠点の在庫状況を管理しています。営業メンバーが客先で商品のオーダーを受ける際、その場で在庫確認をして即時対応しています。なお、会計システムから毎日更新をかけて、最新の在庫状況にしています。

 

スマートフォンからの利用をメインにアプリの設定を考えてみることで、倉庫や現場などパソコンを開かないシーンでも手を止めることなく仕事ができてしまうなんて、ひと昔前だと考えられないことだったのではないでしょうか。Kintoneは、パソコンからもモバイルからも利用が可能です。みなさんのビジネスシーンに合った使い分けで、さらに一歩進んだ Kintoneの活用シーンを広げてみませんか!

 

 

#4.  KDDI America, Inc. 

Kintone のセールスパートナーでもある同社は、お客様に喜んでいただけるソリューションを提供すべく、自社でも Kintoneを利用してより便利な使い方を探求していると言います。多くのお客様に共通する「Excelとメールを使った情報共有」で煩雑となっていた業務が、Kintoneでどのように改善されたのか、髙松氏にお話しいただきました。

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Senior Account Manager 髙松氏

 

<< Excelとメールの運用でよくあるお悩みを Kintoneで解決!その方法とは >>

 

  • 「Problem」
    常駐先や他拠点にいるメンバーも多く、社内の人とのやりとりがほぼメール中心で、
    スレッドが長くなり、メールが氾濫していた。
    メールのCCへの含み忘れなども発生し、必要なメンバーに情報共有が出来ていないことも。


  • 「Impact」
    営業がプロジェクトを受注すると、エンジニア(PO発行)➡購買(請求書手配)➡
    経理(請求書発行)の流れで受注プロセスが進むが、その過程で確認事項や相談事項
    があると、メールでのやりとりが頻繁に発生し、進捗状況の確認に時間を取られていた。
     
  • 「Solution」
    プロジェクトの一連の受注プロセスを、Kintoneの「案件管理アプリ」で一元管理。
    また、各プロセスの進捗状況も、プロセス管理機能ステータスの見える化を実現

    1 日経っても処理が進んでいないプロジェクトがある場合、Kintoneの通知機能で
    作業担当者に自動でリマインド通知が送られるように工夫

  • 「Benefit」
    メールでのやりとりが不要になり、煩雑なやりとりから解放された。
    また、営業/エンジニア/購買の間で案件の進捗確認や相談が
    しやすくなった結果、
    スピーディーに受注プロセスを進めることができるようになった。
    営業が作業担当者に何度も確認して進捗を追いかける必要がなくなり、手間が省け、
    本業に費やせる時間をより確保できるようになった。

 


同社の Kintoneの利用は社内だけにとどまらず、同じく Kintoneを利用している取引先とも、Kintoneのゲストスペース機能を使って受発注のやりとりをしています。(詳しくはこちら

 

また、最近導入する企業が急増している RPA(Robotic Process Automation)と、Kintoneを連携させたソリューションを試験的に運用しているそうです!これまで手動で入力していた作業を、RPAで瞬く間に各種ファイルから必要なデータをピックアップし、Kintoneに自動入力するデモを見せていただきました。参加者のみなさんからも RPAに関する質問が相次ぎ、データ入力の自動化への関心の高さがうかがえました。

 

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Kintoneを導入いただいたユーザー様の中には、Kintoneの導入がきっかけで社内の業務改善意識が高まり、第二フェーズで帳票出力やデータ分析などの Kintone連携サービスを取り入れる方もいらっしゃいます。ユーザー様によってニーズは様々ではありますが、RPAやその他連携サービスでお手伝いできることがあればいつでもご相談ください!
 

 

3.  Kintoneから最新のアップデート情報・Tipsのご紹介

ユーザー様による活用事例で具体的な活用のヒントを学んだあとは、Kintoneメンバーによるお役立ち情報の紹介です。
 
ここ最近の Kintoneは、お客様からたくさんいただく機能要望の強化を実施し、これまでにないほどのスピードで機能アップデートを立て続けにリリースしています。
 
 
Kintone アップデート情報
Kintone_Update_キントーン_ユーザーカンファレンス_2019
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(Kintoneのアップデート情報は Webサイトでご確認いただけます)
 
 
 
アップデート情報は毎月更新しています。今後のアップデートもぜひご期待ください!
 
 
 

4.  ネットワーキング、なんでも相談会

プログラムが終了したあとの、参加者のみなさんとの集合写真です。
 
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プログラム終了後もほとんどのみなさんが会場に残られました。ユーザー同士で意見交換される方々、Kintone メンバーへ相談される方々、など、Kintoneの活用方法に対する熱心なやりとりが続きました。
 
 
最後に、参加者アンケートからお客様の声をお届けします。


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昨年の第一回に続き、今年も好評のうちに無事に幕を下ろすことができました。
朝早くからご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!

 
 
Kintoneでは今後もこのようなイベントを各地で開催していく予定です。
リクエスト等ございましたら、下記の「お問合せはこちらから」よりご連絡ください。
みなさまのご参加を、Kintone一同お待ちしております!
 
 
 
 
お問合せはこちらから

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